「抵抗」「コンデンサー」「コイル」を使ったフィルター回路〔1〕(R-R)
今回からは、「抵抗」「コンデンサー」「コイル」を使った「フィルター回路」と、フィルターの入出力の「波形」、「減衰量」、「位相」について書いていきます。
目的
今回はその準備として、「抵抗」2個で構成した減衰回路を使って、「波形」「減衰量」「位相」のグラフについて説明します。
「抵抗」2個の減衰回路だと、「波形」「減衰量」「位相」のグラフは周波数で変化しないので、これらのシンプルなグラフを最初に理解していただければと思います。
減衰回路
最初に回路図ですが、下記になります。

「波形」などを描くために、抵抗や電圧などの値を決める必要があるので、ここでは下記とします。
・電圧振幅(Vpeak):10V
・抵抗(R1、R2):1kΩ
・周波数(f):0.1kHz ~ 1000kHz
「角周波数:ω」は、「周波数:f」を使って「ω=2πf」と表せます。
減衰回路の入力は「vi(t)」で、出力は「vo(t)」です。
「vo(t)」を、「vi(t)」を使って表すと下の式になります。
$$v_o(t)=\displaystyle\frac{v_i(t)}{R1+R2} \times R2$$
この式では、最初に「vi(t)」を「R1+R2」で割って「R1+R2」に流れる電流を計算し、その電流に「R2」を掛けて「vo(t)」を求めています。
この式を変形します。
$$v_o(t)=\displaystyle\frac{v_i(t)}{R1+R2} \times R2$$
$$v_o(t)=\displaystyle\frac{R2}{R1+R2} \times v_i(t)$$
この式から、減衰量は下記のように求まります。
$$v_o(t)=\displaystyle\frac{R2}{R1+R2} \times v_i(t)$$
$$\displaystyle\frac{v_o(t)}{v_i(t)} =\displaystyle\frac{R2}{R1+R2} =\displaystyle\frac{1000}{1000+1000} =\displaystyle\frac{1}{2}$$
それでは次の項で、この減衰回路の「波形」「減衰量」「位相」のグラフの話を書きます。
減衰回路の「波形」「減衰量」「位相」
最初に「vi(t)」と「vo(t)」の波形を下に示します。

これは、周波数が「0.1kHz」のときの波形です。
次に、周波数が一万倍の「1000kHz」のときの波形を下に示します。

周波数が一万倍になっても、入力振幅:10V、出力振幅:5Vは変化しません。
前にも書いたように、この減衰量を求める式には「周波数:f」や「角周波数:ω」がないため、周波数で変化しません。
この入力波形に対する出力波形の「減衰量」と、「位相差」を表すグラフを下に示します。

このグラフは、ボード線図とよばれます。
グラフの青い線は「減衰量」、赤い線は「位相差」を表し、それらの値は左と右にそれぞれ記載しています。
横軸は周波数で、波形のときと同じ「0.1kHz~1000kHz」です。
このグラフからも分かりますが「減衰量:6dB」、「位相差:0deg」です。
ちょっと迷いましたが、「減衰量」と書いたので「6dB」にマイナスは付けませんでした。
参考として、「減衰量:6dB」の計算方法を書いておきます。
減衰量\(=20 \log \left( \displaystyle\frac{1}{2} \right) \simeq 20 \times (-0.30) = -6.0 \)
この計算方法については、下の記事も参考にしてください。
次回は、「抵抗:R」と「コンデンサー:C」による「RCフィルタ」について、同じように書こうと思います。
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