そろそろ加湿器の季節です。

今朝はこちらも氷点下まで気温が下がったようです。

今日の最高気温は6.2℃で、今夜は-3℃まで気温が下がる予報になっています。

部屋の湿度計を見ると30%くらいになっていて、暖房を入れるともっと湿度が下がると思います。

こうなると、昨年買った加湿器をそろそろ箱から取り出さないといけませんが、加湿器の加湿量や消費電力、電気代などを確認してみようと思います。

まず、我が家の加湿器の仕様はざっと下記のように書かれています。

我が家の加湿器(加熱式)

 ① 加湿量:360㎖/h(㎖は㏄と同じで、hは時間です。)

 ② 消費電力:270W

 ③ タンク容量:2.5ℓ

 ④ 連続使用時間:7h(このhも時間です。)

連続動作時間:7時間の確認

まずはシンプルなところで、連続使用時間の7hを確認してみます。

これは、タンク容量:2.5ℓを加湿量:360㎖/hで割ればよいので、単位に気をつけて計算します。

連続使用時間計算値=2.5ℓ(=2500㎖)÷ 360㎖/h=6.94h

7hよりも少し短くなりましたが、まぁ許容範囲と思います。

単位も「㎖÷㎖/h」を計算すると「h」になります。

消費電力:270Wから加湿能力を計算

次に、この消費電力:270Wで本当に360㎖/hの加湿能力があるのかを計算してみます。

〔単位の確認:W(ワット)、J(ジュール)、cal(カロリー)〕

最初に単位の確認ですが、電力の単位であるW(ワット)はエネルギーや仕事の単位と思われている方もいらっしゃると思いますが、Wは仕事率ともよばれ、1秒間にどれだけの仕事をするかを表します。

この時の仕事(エネルギー)の単位はJ(ジュール)で、1秒間に1Jの仕事を行うときの電力が1Wとなります。

単位だけで表すと「W=J/s」となります。

水を熱して水蒸気にするときの単位にはcal(カロリー)がよく使用されますが、これも仕事(エネルギー)の単位なので、J(ジュール)とcal(カロリー)は換算が可能です。

カロリーとジュールの換算:1cal=4.184J

それでは、これらの情報を使って270Wで達成できる加湿能力を計算してみます。

〔270Wのヒーターが1時間で発生する熱量が何カロリーかを計算〕

今回の計算は効率を100%として、1㎖の水温を1℃あげるのに1cal、1㎖の100℃の熱湯が100℃の水蒸気になるときの気化熱を539calとして概算値を計算することにします。

まず、270Wは270J/sなので、1時間で何Jの仕事(エネルギー)になるかを計算します。

1hの仕事(エネルギー)=270J/s × 60分/h × 60s/分 = 972,000J/h

単位は「J/s × 分/h × s/分」を計算するとs(秒)と分が消えて「J/h」になります。

これを1時間当たりのカロリーに換算すると下記になります。

1hの熱量(エネルギー)=972,000J/h × (1cal/4.184J)= 232,314cal/h

〔270Wの加湿器の加湿能力を計算〕

次に、水温10℃の1㎖の水が水蒸気になるために必要なカロリー(熱量)を計算すると下記になります。

(100℃-10℃)× 1cal/℃/㎖ + 539cal/㎖ =629cal/㎖

それでは、270Wの加湿器の加湿能力を計算してみましょう。

270Wの加湿器の加湿能力 = 232,314cal/h ÷ 629cal/㎖ = 369㎖/h

仕様は360㎖/hでしたが、加湿機本体から逃げていく熱やLED表示などもあるので、こちらもまあまあ妥当な数字と思います。

消費電力から電気代を計算

あとは電気代ですが、電気代は先ほどの仕事(エネルギー)に対して課金されます。

ネットで電気代の単価を見ていたら、下記の記載があったので27円/kWhを使用します。

電気代の課金は仕事(エネルギー)に対して課金されると書きましたが、一般には1kWh当たり何円という風に表現されています。

これをジュールに換算すると、下記になります。

1kWh=1,000Wh=1,000W × 1h =1,000J/s × 3,600s = 3,600,000J

ところが、加湿器の某販売サイトを見ると下のように書かれていました。

なんとなく、気持ちは伝わるのですが「1kW/h」は間違いです。一応、念のため。

それでは、270Wの加湿器を1時間使用したときの電気代を計算します。

27円/kWh × 270W × 1h = 27円/kWh × 0.27kWh = 7.29円/h

もし30日間、1日10時間使用すると、1か月の電気代は下のようになります。

7.29円/h × 10h/日 × 30日 = 2187円

やはり加熱式の場合、加湿器の電気代はバカになりませんね。

超音波式の場合、消費電力が30Wくらいなので、電気代も1/10くらいになります。

カビの繁殖やカルキ臭などはありますが、一考の余地ありですね。

超音波式の場合、細かく霧状にした水滴が気化するときに室温を下げると思いますが、ヒーターを使用している加湿器よりもエアコンの方が効率的に室温を上げるので、大きなマイナスにはならないと思います。

これからも、加湿器をどうするかは悩みそうです。

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