気圧の単位。2回目はミリバール。

今から30年くらい前まで使われていた気圧の単位と言えば、この「mbar(ミリバール)」です。

基本的には「hPa(ヘクトパスカル)」と同じ考え方の単位ですが、使われている単位の接頭語が違い、さらに桁数が調整されています。

先日の「hPa(ヘクトパスカル)」の投稿に、「1000hPa(ヘクトパスカル)」=「1000mbar(ミリバール)」と書きましたが、これらは約1気圧を表しています。

ここでは、値が「1000」なのに「m(ミリ)」という単位の接頭語が使用されていますが、「1000mbar(ミリバール)」=「1bar(バール)」なので、普通ならわざわざ「m(ミリ)」を使用しなくてもよいようなものです。

これは、「mbar(ミリバール)」よりも前に使用されていた「mmHg(ミリメートル・エイチ・ジー)」という単位では、1気圧が「760mmHg(ミリメートル・エイチ・ジー)」だったので、変更の前後で桁数があまり変わらないようにしたのではと思います。

それでは、約1気圧を表す「1bar(バール)」がどのような単位かを説明します。

結論から書くと、「1bar = 1×10⁶ dyn/cm²」です。

「dyn(ダイン)」はあまり見かけない単位ですが、これは「N(ニュートン)」と同じ「力」や「荷重」の単位です。

「1N = 1kg・m/s²」に対し、「1dyn = 1g・cm/s²」になります。

「kg」が「g」、「m」が「cm」になっているので、下記の関係になります。

1N(ニュートン)

= 1kg・1m/s²

= 1000g・100cm/s²

= 100000 dyn(ダイン)= 1E5 dyn(ダイン)

「1E5」という表現を使用していますが、これは「1×10⁵」のことで、「100000」だと分かりづらいときにこのように表現します。Eを小文字にして「1e5」とすることも多いです。

例えば「200000」なら「2E5」、「0.000002」なら「2E-6」と書きます。

次に、約1気圧を表す「1000hPa(ヘクトパスカル)」から「1000mbar(ミリバール)」に単位を変更してみます。

1000hPa

= 1E5 Pa = 1E5 N/m² = 1E5 × 1E5 dyn/(100cm)²

= 1E5 × 1E5 × 1E-4 dyn/cm²

= 1E6 dyn/cm²

= 1 bar

最後の「1E6 dyn/cm² = 1 bar」は、上の方に書いている「1bar = 1×10⁶ dyn/cm²」そのものです。

なぜ「dyn/cm²」を「bar」にするときに「1E6」倍したのか調べてみると、1 barを約1気圧にしたかったからのようです。

この「約1気圧」である「1bar(1000mbar)」がどのくらいの圧力かをイメージするため、水の重さで表現してみました。

比較できるよう、「1000hPa」のイメージ図を右側に置きました。

最初に左の1000mbarですが、単位を「g(グラム)」「cm(センチメートル)」「s(秒)」で表してみます。上に書いた式を参考にすると、下記のようにになります。

1000mbar

= 1bar

= 1E6 dyn/cm²

= 1E6(g・cm/s²)/cm²

この「dyn = g・cm/s²」という単位ですが、「N(ニュートン)」と同様イメージしずらいので、「g重」に変えてみます。ここでも重力加速度の値は、イメージしやすいように「10m/s² = 1000 cm/s² = 1E3 cm/s²」を使用します。

1E6(g・cm/s²)/cm²

= 1E3(g・1E3cm/s²)/cm²

= 1E3(g重)/cm² = 1000g重/cm²

もし、1E6などの書き方が分かりづらければ、下記のように書いても同じです。

1000000(g・cm/s²)/cm²

= 1000(g・1000cm/s²)/cm²

= 1000(g重)/cm² = 1000g重/cm²

この水圧は、1cm×1cm(= 1cm²)の面積に1000gの荷重がかかっている状態なので、「1000g」の重さの体積を考えてみます。

「1g」は「1㏄」で「1cm³(= 1cm × 1cm × 1cm)」なので、底面の面積が「1cm × 1cm = 1cm²」だとすると「1000g」の水の高さは「1000cm³/1cm² = 1000cm = 10m」になります。

1気圧の圧力を水に置き換えると水の高さは10mになりましたが、これは先日の投稿「気圧の単位。まずはヘクトパスカル」の絵(右側の絵)の高さと同じです。

まぁ、単位が変わっても圧力が変わることはないので当然ですが、とりあえず計算に間違いがないようなので安心しました。

次回は、さらに以前に使用されていた「mmHg」について書いてみようと思います。

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