気圧の単位。まずはヘクトパスカル。

先日、台風一号が発生しましたが台風と言えば気圧。ということで、今回は気圧の単位の話を書きます。

先日「N(ニュートン)」という力の単位の話を書いたので、まずは「N(ニュートン)」と関係の深い「hPa(ヘクトパスカル)」から始めようと思います。

「hPa(ヘクトパスカル)」は「h(ヘクト)」と「Pa(パスカル)」を組合せた単位ですが、「h(ヘクト)」は100倍を表す単位の接頭語なので、テレビの天気予報などでよく聞く「1000ヘクトパスカル」を、「h(ヘクト)」無しで表すと「100000パスカル」(10万パスカル)になります。

「キロ」ではなく、なぜ「ヘクト」というマイナーな接頭語を使用したかというと、「hPa(ヘクトパスカル)」の前に使用されていた「mbar(ミリバール)」と値の桁数を合わせるためと思っています。

「1000ミリバール」=「1000ヘクトパスカル」なので、単位が変わってもあまり違和感なく受け入れられます。

それでは「Pa(パスカル)」の方はどんな単位かというと、ここで先日書いた力や荷重の単位である「N(ニュートン)」が出てきます。

「Pa(パスカル)」という単位は、1m²(平方メートル)の面に何N(ニュートン)の力が加わっているかという単位で、「Pa(パスカル)= N/m²(ニュートン/平方メートル)」です。

1m²(1平方メートル)の面に1N(ニュートン)の力が加わっている状態を考えると、その面に加わっている圧力は1Pa(パスカル)となります。

1気圧で考えると、約1気圧が1000hPa(ヘクトパスカル)なので、

  1000hPa(ヘクトパスカル)

= 100000Pa(パスカル)

= 100000N/m²(ニュートン/平方メートル)

= 100000kg・m/s²/m²

となりますが、前にも書いたようにN(ニュートン)ではどのくらいの力かがイメージしづらいのでkg重で表してみます。

ここでは大まかなイメージをつかみたいと思いますので、重力加速度の値の小数点を四捨五入して10m/s²で計算すると下記になります。

  100000kg・m/s²/m²

= 10000kg・10m/s²/m²

= 10000kg重/m² = 10t(トン)重/m²

人間の体の表面積は約1.5m²なので、人間の表面に加わっている圧力を合計すると15t(トン)ということになります。

これもちょっとイメージしづらいので、1m²の面積に加わる水の重さを表現する絵を描いてみました。

10t(トン)の水が、1m²の面積に加わるときの水の高さを計算してみます。

1t(トン)の水は体積にすると「1m³ = 1m × 1m × 1m」になるので、10t(トン)の水の体積は10m³になります。

となると、「高さ = 10m³/1m² = 10m」となります。

これでイメージしていただけるか自信はありませんが、結構な圧力だなと思います。

次回は、30年位前まで使用されていた気圧の単位「mbar(ミリバール)」について書いてみようと思います。

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