紫陽花とpH
手賀沼周辺でも、紫陽花の花がきれいに咲き始めました。
いつも花が咲いているのを見ると思いますが、昨日も『こんなところにこんな花があったんだ』と思いながら手賀沼を走りました。
紫陽花の場合、目立っているのは花びらよりも「がく」の方だと思いますが、ここでは花と言わせてください。

さて、題名は「紫陽花とpH」としていますが、自分は化学は不得手なので、今回は職場のちっちさん(仮名)に寄稿していただきました。
それでは、ちっちさんの寄稿文章をお楽しみください。
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中学生の時、理科の授業でアルカリとはアラビア語で「灰」という意味であり、紙を燃やして溶かすとアルカリ性になるという話を聞きました。
それまではリトマス試験紙の色を変える「酸・アルカリ」などは、特別な試薬でしかできるものではないと思っていたので、とても興味が湧きました。
その授業を受ける以前から紫陽花の花の色はpHで色が変わると知っていました。(ちなみにサスペンス劇場で知りました。)
そこで実際に紙を燃やして水に溶解させ(正確には完全に溶解しなかったはず)、その溶液をアジサイを活けてる花瓶に容れてみたところ赤に変色しました。
ここまでが中学時代のお話です。
大人になり(歳をとり…)、紙を燃やすと炭酸ナトリウム(Na2CO3)、炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)などが生成され、アルカリ性を示すのだろうと理解しました。
古くからある焼畑農業などもこれを利用したものですね。
紙を燃やした灰より重曹を入れた方がさらに赤くなるのでしょうか…。
ネットで軽く調べてみたところ
紫陽花の青色はアントシアニンとAlイオンの化学反応によって変化するものだそうです。
酸性下でAlが溶解しやすく、青色に呈色するのだそうですが、
では
水にAlホイルを入れる、
水+AlホイルにCu(例えば10円玉)を入れれば、よりAlがイオン化、更に酢を添加したらもっと容易にAlが溶出して青色に呈色するのだろうか…。
などなど、試すと面白そうですが、
紫陽花大量に使いますね。
きっと実際はそう簡単に予想通りの結果にはならなさそうです。
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ちっちさんの寄稿はここまでです。
とても興味深い内容ですが、紫陽花には何もしなくても花の色が変わる品種や、花の色が固定されている品種もあるようなので、まずは品種を選ぶ必要がありそうです。
花の色を決める要因も、pH以外にもリン酸やアルミニウムの含有量なども影響するようなので、試行錯誤が必要になるかもしれません。
こういうことに興味を持つのは大切なことですよね。実行するのは大変ですが・・。
余談ですが、小野小町の和歌に「花の色は うつりにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに」というのがあります。
この「花」は桜の花で、「うつりにけりな」は色あせてしまったなぁという解釈ですが、ちょっと文法などは無視して「花の色は うつりにけりな」を紫陽花の花の色が変わっていく様子と考えると、いろいろと妄想がふくらみます。
これから梅雨に入ると本格的な紫陽花の季節になりますが、梅雨に気持ちで負けないよう、花の色を楽しもうと思います。
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