超音波式加湿器の使い方を考えました。(2025年9月24日追記あり)

これまで超音波加湿器は100円ショップで購入したものを使っていましたが、近所のお店の閉店セールで超音波式加湿器を半額で売っていたので、ついにちゃんとした超音波式加湿器を購入しました。

超音波式加湿器の懸念点

超音波式加湿器を使用するうえで心配なことは下記になります。

超音波式加湿器のメリット、デメリットを調べると、上に書いたようなデメリットを見かけます。

これらの懸念点について、調べてみました。

加湿器の中の雑菌類

最初に加湿器の中の雑菌ですが、これは水道水の中の塩素を一定値以上に維持できていれば問題ないようです。

水道水には塩素(次亜塩素酸ナトリウム)が投入されていて、水道法では蛇口の出口で「残留塩素濃度を0.1mg/L以上」にすることと定められているそうです。

水道水の残留塩素濃度が0.1mg/L以上なら、菌など微生物の細胞膜を破壊して死滅させると書かれていました。

一方で、残留塩素濃度が高くなると塩素臭(カルキ臭)が強まるので、厚生労働省水道水質基準では「目標値:1.0mg/L以下」とされています。

また、WHOの飲料水水質ガイドラインでは健康への影響が出ない濃度を「5.0mg/L以下」としているようです。

下に「千葉県のおいしい水づくりの取組と成果」というページに書かれていた情報を貼り付けておきます。

一番上の「残留塩素」ですが、千葉県の「計画における水質目標」は「0.1~0.4mg/L」ですが、実績値は少し高めです。

浄水場から一番離れた家庭の蛇口でも、「残留塩素」を「0.1mg/L以上」にする必要があるので、「残留塩素」は少し高めに設定されているように思います。

次に、蛇口から超音波式加湿器に注いだ水道水の残留塩素濃度がどのように減少するかですが、下記のデータが「キョーリン」さんのwebページに書かれていました。

この表の2項のデータから、24時間放置すると残留塩素濃度は半分程度に減少しますが、それでも殺菌効果は期待できると思います。

これらの情報から、タンク内とタンク下の本体にたまっている水を一日に一度は全てすてて空にし、そのあとタンク内に蛇口から水道水を入れれば、水道水の塩素で加湿器内は殺菌できると考えます。

【2025年9月24日追記】

超音波式加湿器を、実際に2シーズン使用して思ったことを追記します。

毎日、水道水を交換したおかげか、健康への影響が大きいと言われる黒カビは発生しなかったのですが、ピンク色の汚れとぬめりが発生しました。

ピンク色の汚れは、おそらく「ロドトルラ」という酵母菌の仲間と思います。

これ自体は、健康に悪影響を与える可能性は低いと言われていますが、健康を害する黒カビが繁殖する前兆との情報があり、ましてやレジオネラ菌などを加湿器の内部で繁殖させるわけにはいきません。

週に一度、ピンク色の汚れやぬめりを清掃するようにして、途中からは「除菌タイム」という加湿器の除菌剤を使ってみましたが、こちらの効果は実感できませんでした。

今年から来年にかけては、「ヨードのミストで空気きれい」という加湿器の除菌剤を試してみようと思います。

効果については、また追記しようと思います。

ミネラル成分の白い粉

次に、水道水のミネラル成分が白い粉になって部屋の中に広がるのをどうするかです。

この対策は、少し大変と思います。

このミネラル成分は、カルシウムやマグネシウムなどです。

「水質基準項目」のミネラル成分に関する記載を下に貼り付けました。

もし水道水に100mg/Lのミネラルが含まれていると、1日3Lの加湿を行うと1か月で9gのミネラル成分が部屋に広がることになります。

室内をただよったままで、屋外に排気されるミネラル成分もあると思いますが…。

ちなみに、我孫子市の水道水の水質検査結果(平成28年)をみつけたので下に貼り付けます。

ミネラル成分はこの表の「硬度」なので、71.5mg/Lです。

さて、このミネラル成分を取り除くためには、なんらかのフィルターに水道水を通す必要がありますが、自分が調べた結果を下の表にまとめます。

この結果を見ると、加湿器に使用する水は「軟水器」を通した水が良いように思えます。

ただ、調べていると「軟水器」には塩素も除去するものも結構あるようなので、しっかりと調べる必要があると思います。

また、加湿器に使用できるような「軟水器」は、自分が探した範囲では見当たりませんでした。

「軟水器」にはシャワー用や家まるごとのようなものが多いようです。

「純水器」や「精製水器」にはポット式のものもあり、それなりに使えそうな気はしますが雑菌を死滅させる塩素も除去してしまうので、「加湿器用除菌剤」を入れる必要があると考えます。

もし自分が白い粉の対策をとるなら、「純水器」+「加湿器用除菌剤」の組み合わせかなと思います。

【2025年9月24日追記】

超音波式加湿器を使用し始めて2シーズン目に、おそらく「白い粉」による問題が発生しました。

DVDやBlu-ray Discに録画した画像が、プレーヤーで再生できなくなってしまいました。

推測ですが、光ピックアップ部(Discに光を当てて、反射光を読みとる部分)に「白い粉」が付着して、Discが認識できなくなったのだと思います。

仕方がないので、下の「TV用レンズクリーナー」の「LEVEL3」を購入して試してみました。

1回目のクリーニングでは回復せず、4回目くらいで再生できるようになりました。

この「TV用レンズクリーナー」の取扱説明書には、10回クリーニングしても再生できなければ、他の原因が考えられると書いてありましたが、やはりレンズに「白い粉」が付着していたのかなと思います。

とりあえず、プレーヤー内部を冷やすために空気を取り入れる吸気口に、換気扇用のフィルターを4つ折りくらいにしてテープで貼り付けました。

本当は、使用済みのマスクあたりからフィルターを取り出して、吸気口に貼り付けたいところでしたが、空気の流れが悪くなってしまい、プレーヤー内部の温度が上昇して故障してしまうのが嫌だったので、空気の流れをあまり邪魔しない感じの換気扇用フィルターにしました。

あとは、定期的にレンズのクリーニングを行うしかないかなと思います。

ただ、次のシーズンは「白い粉」の発生を抑えるため、近所の食料品販売店で容器を購入すると純水を持ち帰れるサービスがあるので、これを利用させてもらおうかと思っています。

その場合は、純水の除菌が問題になりますが、上に書いた「ヨードのミストで空気きれい」という除菌パックがあるので、それを純水を持ち帰る容器と、加湿器のタンクに入れて試してみようと思います。

結果はまた、この投稿に追記しようと思います。

まとめ

現在、加湿器の中に残った水は毎晩洗濯機に入れて空にし、水道水でゆすいだタンクに水道水を入れています。

水道水に含まれる塩素が加湿器の中を除菌してくれているはずなので、加湿器用除菌剤は不要と思います。

ミネラル成分の白い粉の拡散については、超音波式加湿器を使い始めて2週間経過しましたが気になるようなことはないので、当面は水道水をそのまま使おうと思います。

ただ、超音波式加湿器から出るミストで机の上などが濡れると、濡れた場所が乾いたときに白いミネラル成分が付着してなかなか拭き取れなくなります。

これを回避するためには空気中でミストが気化し、白いミネラル成分には空気中で細かい粉末の状態になってもらう必要がありますので、湿度が45%を超えたときには弱運転にするか運転を停止し、周囲が濡れないようにしています。

余談です

よく水まわりで白く固着したものを「カルキ」といいますが、現在の水道水には通常「カルキ」は入っていません。

「カルキ」は「次亜塩素酸カルシウム」で、ドイツ語の「クロールカルキ」が語源になっているそうです。

「カルキ」は現在もプールの水の消毒などに使用されているようですが、現在の水道水の消毒には通常「次亜塩素酸ナトリウム」が使用されていて、こちらは白い固着物を発生させることはないようです。

水まわりで白く固着しているものは、ここで書いたようにカルシウムなどのミネラル成分です。

この固着の発生を防いだり、肌荒れや髪のパサつきを抑えるために家の水を全て軟水にする「家庭用軟水器」という製品もあります。

どれだけ効果があるのかは未確認ですが…。

ただ、導入や管理にはかなりの費用が発生するので、もし将来試してみるとしてもシャワーくらいかなと思います。

あと何回か、加湿器について書こうと思います。

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