100円ショップで買った超音波式加湿器の全体回路(基板から推測しました_2)
昨年末の投稿で、100円ショップで買った加湿器の高電圧発生部の回路図を描きましたが、せっかくなので全体の回路図も描きました。
全体の回路図
まずは、全体の回路図を下に示します。
電源電圧は「+5V」で、これはUSBから供給される電圧をそのまま使用しています。
この回路は大まかに、3色の「RGB LED」を使用したイルミネーション回路と、ミストを発生する圧電振動子駆動回路に分かれますので、それぞれの回路に分けて説明します。
圧電振動子駆動回路
まずは、ミストを発生する「圧電振動子駆動回路」です。
右側の「圧電振動子」に高電圧パルスを加える回路は、年末の投稿で書いたので説明は省きますが、コイルに流れる電流をON/OFFするトランジスタの記号を前回から変更しました。
この回路には、ON/OFFが得意なNチャネルMOS FETというトランジスタが使用されていると思うので、その電気記号に変更しました。
このトランジスタの仕様を調べようと、部品表面に捺印されている記号で検索しましたが、みつかりませんでした。
圧電振動子に加える高電圧パルス波形の例を右に示しますが、この波形は「ミスト発生器」の電子キットを販売されている方がweb上で公開されているオシロスコープの波形画像です。
コイルの仕様にもよると思いますが、考えていたよりも高電圧でちょっと驚きました。
回路図の左端に平行な横線が一組描かれていますが、これはコンデンサーの電気記号で、トランジスタのON/OFFで「+5V」の電圧が上下するのを抑える役割です。
その右は「スイッチ」で、そのとなりの四角形の電気記号は「制御用マイコン」です。
スイッチをON/OFFすると、「制御用マイコン」の3番端子に「0V」や「+5V」の電圧が入力され、それによってミストやイルミネーションのON/OFFを切り替えます。
イルミネーション回路
次にイルミネーションの回路を下に示します。
回路図の左側の部分は、前の「圧電振動子発生回路」で説明した回路です。
この超音波式加湿器のイルミネーションは、右の画像の「RGB LED」が基板の両脇に1個ずつ搭載されていて、ゆっくりと色が変化していきます。
「制御用マイコン」の2、6、7番の出力が「+5V」のときにLEDは消灯、「0V」のときに点灯します。
30Ωの「抵抗」で、LEDに流れる電流値が決まります。
「RGB LED」の「R」は赤色、「G」は緑色、「B」は青色で、過去の投稿の「光と色の三原色」に書いた「光の三原色」です。
この三色のLEDの明るさを組み合わせて多くの色を表現できます。
もし、一色の明るさを256段階に調整できれば、三色の組み合わせは256✕256✕256=1677万種類となり、1677万色を表現できることになります。
それぞれの色のLEDの明るさは、点灯時間と消灯時間の時間比率で調整します。
ただ、加湿器のイルミネーションでは10色程度かなと思います。
全体の回路をもう一度
回路を二つに分割して動作を説明しましたが、もう一度全体の回路図を示します。
最初は少し複雑に見えた回路でも、分割して考えると理解しやすいなと感じていただけたらうれしいです。
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