回路シミュレーターの使い方〔4〕

前回は、電圧と電流のシミュレーション結果を表示するところまで進んだので、今回はその電圧と電流の変化を細かく見ていきます。

前回のシミュレーション結果の画像の見方

前回の投稿の最後のシミュレーション結果を下に示します。

この結果から、コンデンサーに加える電圧が変化しないと、コンデンサーに電流は流れないということが読み取れます。

このシミュレーション結果の見方ですが、横軸は時間で0秒から10秒までです。

左側の縦軸は電圧で、0Vから1Vです。

電圧のトレースは青い線で、上の端で横にまっすぐ伸びているので1Vから変化しません。

右側の縦軸は電流で、0GAから10GAです。

この「10GA」という電流値は、ものすごく大きな電流です。

電流の単位「GA」はギガアンペアで、「G(ギガ)」は\(10^9\)を表す補助単位です。

電流のトレースは赤い線で、左端で上まで伸びたあと、下の端で横にまっすぐ伸びているので、電流は流れないことを示しています。

このことから、コンデンサーの電圧が変化しなければ、コンデンサーに電流は流れないことが分かります。

ただ、左端の部分では何かが起きています。

この左端の部分を横方向(時間軸方向)に拡大して、何が起きているのかを確認していきます。

シミュレーション結果の左端部分の拡大

シミュレーション結果の左端部分を拡大するため、時間軸の表示を現在の0~10秒から、0.8~1.1n秒に変更します。

この時間の単位「n秒」はナノ秒で、「n(ナノ)」は\(10^{-9}\)を表す補助単位です。

変更する手順を下の画像に記載します。

「Tick」は縦の目盛り線を入れる間隔です。

そうすると下の画面が表示されますが、電圧の青線と電流の赤線が同じ高さにあって見づらいので、右端の電流軸の表示を現在の0~10GAから、0~20GAに変更します。

変更する手順を下の画像に記載します。

そうすると、下の画像が表示されます。

電圧は〔2〕で設定したように、0.9n秒から1.0n秒の間に0Vから1Vまで右肩上がりにまっすぐ上昇しています。

そして電圧が上昇している間、コンデンサーには10GA(ギガアンペア)の電流が流れます。

0.9n秒から1.0n秒の間、電圧が変化する傾斜は1V/0.1n秒と一定なので、その時の電流値は下の式で計算できます。

電流値=コンデンサーの容量値✕(変化する電圧値÷時間)

この計算の概要は上の画像の中にも書きましたが、これからの投稿のポイントになる内容なので、8月くらいにもう少しきちんと書く予定です。

回路シミュレーターの使い方は、今回で終了します。

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