電気回路_抵抗〔2〕直列/並列接続の応用
今回は、抵抗で構成された一見複雑そうに見える電気回路について書いてみます。
電気回路の問題で、下の図のような回路を見たことがあります。
今回は、電圧:6.4Vの電源から流れる電流:Iと、縦向きに置いた20Ωの抵抗に流れる電流:I₁~I₅を求めてみようと思います。
まず、「I₄」と「I₅」の電流が流れる抵抗2本に着目します。
これは前の「抵抗〔1〕」で書いた抵抗の並列接続になっています。
この並列接続された2本の抵抗の合成抵抗値を計算します。
$$\displaystyle\frac{1}{\displaystyle\frac{1}{20}+\displaystyle\frac{1}{20}}=\displaystyle\frac{20}{\displaystyle\frac{20}{20}+\displaystyle\frac{20}{20}}=\displaystyle\frac{20}{1+1}=\displaystyle\frac{20}{2}=10$$
上で計算した合成抵抗で回路図を描き直します。
次に、また右側2本の抵抗の合成抵抗値を計算します。
これは直列接続なので単純に足し合わせることで合成抵抗値を計算できます。
$$10+10=20$$
上で計算した合成抵抗で回路図を描き直します。
次に、また右側2本の抵抗の合成抵抗値を計算します。
これは最初に計算した組合せなので、合成抵抗値は10Ωになります。
この結果で回路図を描き直します。
次に、また右側2本の抵抗の合成抵抗値を求めますが、これも先ほどと同じ組み合わせなので、合成抵抗値は10Ωになります。
以下に、これを繰り返して描いた回路図を下にしまします。
結局、電圧:6.4Vの電源から見た抵抗値は20Ωになりました。
それでは、電流Iを計算します。
$$I=\displaystyle\frac{6.4}{20}=0.32$$
電流Iは0.32Aでした。
回路図を2つ戻ると、20Ωの抵抗が2個並列に並んでいますので、「I₁」と「I₂+I₃+I₄+I₅」で電流値は同じであることが分かります。
その値は0.32Aを2で割った0.16Aになりますので、電流値I₁は0.16Aになります。
さらに回路図を2つ戻ると、20Ωの抵抗が2個並列に並んでいますので、「I₂」と「I₃+I₄+I₅」は同じ電流値であることが分かります。
その値は0.16Aを2で割った0.08Aになりますので、電流値I₂は0.08Aになります。
あとは同じように見ていくと、I₃は0.04A、I₄とI₅は0.02Aになることが分かります。
確認のため、「I₁+I₂+I₃+I₄+I₅」が0.32Aになるか計算してみます。
$$I_1+I_2+I_3+I_4+I_5$$
$$=0.16+0.08+0.04+0.02+0.02$$
$$=0.32$$
$$=I$$
この問題は、抵抗の直列接続と並列接続の計算方法が分かれば解けました。
次回は、下に示す回路に流れる電流IとI₁~I₅を求めてみます。
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