電気回路_コイルの動作【直流】〔1〕

今回からしばらく、コイルの話を書いていきます。

コイルとは・・

と言っても、コイルについてはそれほど理解していないので、コンデンサーとの違いを中心に書いていくつもりです。

コイルに関する理解不足は、学生のときに電磁気学が苦手だったからかもしれません。

まずはコイルの電気記号ですが、下の図のようになります。

これは、現在使用されている電気記号ですが、変更前からあまり変わっていません。

次に、実際のコイルの構造をイメージした図を描いてみました。

この図でコイルのイメージが伝わると良いのですが、図の中で上下している部分は導線をコイルばねのようにらせん状にくるくると巻いた形をしています。

導線に電流を流すと、導線の周囲には下の図のように磁界(磁場)が発生しますが、ここでは磁束とします。

直線の導線に電流を流したときの磁束の方向は、上の図のようになりますが、導線をらせん状に巻いたコイルの磁束の方向は、下の図のようになります。

上の二つの図の磁束の方向をよく見比べてみると、発生している磁束の方向は同じであることが分かると思います。

上の図で、「コイルのインダクタンス:L」という言葉が出てきましたが、これは下の式で表現した方が分かりやすいと思います。

$$Φ=LI$$

\(Φ\):磁束(Wb_ウェーバー)

\(L\):インダクタンス(H_ヘンリー)

\(I\):電流(A_アンペア)

コイルに電流:\(I\)を流すとコイルに磁束:\(Φ\)(ファイと発音します)が発生します。

磁束:\(Φ\)は電流:\(I\)に比例しますが、その時の比例定数がコイルのインダクタンス:\(L\)になります。

電気回路の設計などでは通常、磁束:\(Φ\)は使用しませんが、比例定数であるインダクタンス:\(L\)は使用しますので、覚えておいてください。

次回は、このコイルに直流の電圧源や電流源を接続するとどうなるかを書きます。

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