直流と交流の違い〔4〕( deg:ディグリーと rad:ラジアン )
前回の投稿では、「\(V_{AC}(t)\)」を表す式に「\(\sin\theta\)」が使えそうと書きましたが、今回は「\(\sin\theta\)」の角度「\(\theta\)」の表現方法について書きます。
角度の表現方法
角度「\(\theta\)」はふつう、60度とか180度といったように数字で表現することが一般的です。
ただ、「\(\sin\theta\)」を数式に使用する場合、「\(\theta\)」をそのまま60度や180度と表現すると、ちょっと使いづらい感じになります。
もっと使いやすく、見た目にも分かりやすい角度の表現方法として、「180度」を「\(\pi\)」と表現する方法がありますので、今回はこれについて書きます。
角度「180度」が「π」とは?
前回の投稿で使用した単位円を今回も使用します。
今回の単位円には、円周に緑色の線を追加しました。
その画像を下に示します。
まずは単位円の円周に、緑色の線を反時計回り一周追加しました。
単位円の円周の長さは円周の公式「\(2\pi r\)」(⇒直径✕\(\pi\))で計算できますが、単位円の場合「\(r\)=1」(\(r\)は半径)なので、円周の長さは「\(2\pi\)」になります。
この単位円の円周の長さで角度を表す方法を弧度法といいます。
上の画像ですと「\(360\)(度)=\(2\pi\)(rad)」です。
「\(2\pi\)」の単位は「rad(ラジアン)」で、「radian(弧度)」の頭の3文字を使用しています。
ちなみに「度」に「deg(ディグリー)」も使いますが、こちらは「degree(度)」の頭3文字です。
パソコンやスマホの関数電卓で「\(\sin\theta\)」を計算するときに、最初に角度の単位に「DEG(ディグリー)」を使用するか、「RAD(ラジアン)」を使用するかを選択します。
他にも「GRAD」という角度の単位もありますが、使用したことがありません。(自分は…)
次に180度を表す単位円の画像を下に示します。
180度はちょうど、\(\pi\)(rad)になります。
続けて、90度を表す単位円を下に示します。
90度は、\(\pi\)(rad)の半分なので、\(\displaystyle\frac{\pi}{2}\)(rad)になります。
最後に、角度「1(rad)」を表す単位円の画像も書いておきます。
図から分かるように、「1(rad)」は「60(deg)」よりも少し小さい「57.3(deg)」くらいです。
この「rad(ラジアン)」という角度の単位は、国際単位系における角度の単位と定められており、「円の半径に等しい長さの弧の中心に対する角度」と定義されています。
定義の文章はだいたい分かりづらいのですが、単位円の円周の長さを角度として使用すると考えてよいと思います。
ちなみにExcelで「\(\sin\theta\)」を計算するときの「\(\theta\)」の単位は、円弧法の「rad(ラジアン)」なので、「\(\theta\)」には「PI()」に分数を掛けて使うことが多いです。
次回からは角度には、この「\(\pi\)」を使うことが増えると思います。
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